食におけるデザインと体験を考える

私事ではありますが、週末を利用して札幌のレストランで食事をしてきました。かなり以前にディナーのご招待券をいただいており、ようやく都合がついて行くことがかなったのですが、とても素晴らしい体験ができましたので自分自身の仕事とちょっと絡めて記事を書きたいと思います。

今回ご招待券をいただいたのは、札幌駅に直結しているステラプレイス9Fにあるフレンチレストラン「ミクニ サッポロ」。北海道増毛の出身でフランス料理の第一人者である三國清三氏がプロデュースし、創作のフランス料理を提供してくれます。出てくる料理は「フレンチ」という枠の中には当てはまらないものばかり。特に、北海道の食材にこだわっているのがメニューからもわかります。

メニューの中には、「帯広の○○さんがつくったゆりね」「音更(おとふけ)の○○さんがつくった根セロリ」「千歳の○○さんがつくった紫芋」のように、生産者の方が直接名前が入ったものがあり、この人がつくった食材にこだわっているということがわかります。その他にも、「北海道産蝦夷鹿」「恵庭産放牧豚」「滝川産牛フィレ肉」などなど、コース料理のうちのほとんどにこのキーワードが取り入れられています。これはまさしくデザインなのではないか、と感じました。

デザインでは、素材にインスピレーションをもらって、そこから何かを創りあげていくということが非常に多いのですが、料理もそれに通じるものが多々あるのだ、と感じました。料理の完成形がまずあって、そこから素材を当てはめていくとどうしても「後付け感」が否めない部分があったりします。そうではなく最初から素材ありきだと、まったく別のものが生まれるということを非常に大切にしていることがわかりました。

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三國氏のコメントでも、「どう料理すれば、素材本来の味に近づくか。そこを大切にしている」と言っています。

親父が漁師で、母親が野菜をつくる半農半漁の家で僕は育った。
そのせいか料理の素材を選ぶときも、その素材の「生まれ育ち」が気になる。
それが採れた畑、海などの環境や生産者のことを知ってこそ、素材本来の味が理解できるのだと思う。
そして、野菜でも魚でも肉でも、その本来の風味にできるだけ近づけるように料理する。
レシピに素材をはめ込むのではなく、素材がメニューを決めるのだ。
僕が目指しているのは、そんな自然の料理だ。

これって、デザインにとても通じる部分だと思います。

料理はもちろん、素晴らしいものでした。ですが、それ以上に感動したのがやはり「体験」の部分でした。「高級なレストランに来た!」という体験ではなく、いかにその場を楽しんでもらうのか、という点に注力が注がれていました。とにかくスタッフの方々の立ち振る舞いもそうですが、ホスピタリティや表情などが全て「デザイン」されている、と感じました。想像していたよりずっとカジュアルでしたし、とても和やかに過ごすことができました。きっと、レストランでの体験全てが、最初から最後まで(つまり来店から退店まで)デザインされているのだろう、と感じます。

総合的なプロディース含めて、きっとシナリオがきちんとあるのだろうと感じた瞬間でしたし、それをきちんと表現しているスタッフの方々もとても見ていて気持ちの良いものでした。ドリームクリエイトでは、いろいろなDTPデザイン(ポスター作成・名刺作成・チラシ作成)やコンテンツ制作、Webサイトの構築、動画編集等を行ってはいるのですが、どうしても最初から最後までシナリオが書けるもの(全体プロデュース)は数が少ないものです。クライアントの意向もありますし、制限もあります。その中でも最大限のアウトプットを出せるよう努力はしていますが、こういった統一されたデザインは改めて難しいものだな、と実感した日でもありました。

デザインは、トータルで考えるもの。
今回は、よい事例に出会えたと思います。

 

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